ナチュラルボーンチキンってどういう意味?
こんにちは。管理本部 和田です。
今日は読書感想文を書きます。
何十年ぶりだろう。小学生以来かな。
なぜ、これを書こうと思ったか?
2か月ほど前、なにげにテレビつけてたら、
金原ひとみさんって方のインタビューが
映ってたんです。
何の話しているんだろう?って
ちょっと聞いていたら、
なになに?中年がどうのこうのって。
もうとっくに対象年齢に入っている
私としてはかなり興味深い話。
中年がこれから生きる道みたいなことを
語っていた。これは聞かねば。
で、話を聞いていたら、生い立ちから、
生き様、考え方まで、めちゃ面白い。
私の表現力じゃあ、おもしろみが
伝わらないので、紹介は超簡単に。
金原ひとみさんは20歳のとき
「蛇にピアス」で芥川賞を取った作家さん。
いま41歳。子供のころから紆余曲折、
でも人気作家として大成功。
そのあとも辛苦を味わった人生。
そして、最近、Yahooニュースで
話題ですね。
新しい人生の門出、祝福いたします。
で、話戻して、
インタビューを聞き終わった私は、
最新作の「ナチュラルボーンチキン」を読み
たくなりそのまま、アマゾンでポチっ。
話がまた脱線しますが、
アマゾンの電子書籍、いいですね。
すぐポチって買って、スマホで読めるし、
本みたいにかさばらない。
付箋、マーカーしたとこもすぐに
探し出せます。
私のスマホの中には何十冊も入ってます。
話もどして、どんなお話かっていうと、
登場人物は主に同じ職場の2人の女性。
40代半ばの独身かつルーチンな生活を
こよなく愛する女性と、それとは真逆の
自由奔放、危なっかしい20代女性の
友情物語。
人生あきらめていたこの中年女性が、
若い同僚に感化されて人生を変えて
いくって話です。
あらすじ自体もおもしろいんですけど、
そのなかの2人のやり取りとか考え方とか
表現の仕方がオモシロイ。
なかでも、二人の会話のなかでオジサン論が
繰り広げられるのですが、これが、
おじさんの私にとってはタメになった(笑)
印象的な部分があったのでひとつ
紹介します。ちょっと長いです。
でも、敢えてそのまま引用します。
「なんだかすみません長々とオジサンの定義を説明してしまいました。オジサンとはつまり、話の通じない人のことなんです。自分とは価値観が離れすぎている人、何を大切に思うかが全く違う人、だということです。げっ歯類とか深海魚とか、生態のよく分からないものに近いと言いますか。
例えば、電車の中とかレストラン、コンビニとか、キレてるオジサンてよくいますよね。でも私にとっては彼らがなぜキレているのかよく分からないんです。だって私にはキレるべきものなんてこの世にはほとんど存在しないから。
例えば汚職、資本主義の横行、戦争、移民排斥、ヘイト、差別、この世でキレるべきものなんてそのくらいだと思うんです。
でもオジサンはよく分からないことでいきなりキレたりします。電話の声がうるさいとか、電車で足組むなとか、二十歳以上の確認ボタンを押させるなとか、機械の使い方が分からないとか、予約したのに自分の番がこないとか、些末でどうでもいいことでキレるんです。
それで、それは子供も同じなんです。切り分けられたケーキにイチゴが少ないとか、ウンコ漏らしたとか、ジュースが飲みたいとか、おもちゃ取られたとか、靴下を自分で履きたいとか、そういうどうでもいいことで泣くんです。
だから、その価値観の違い、キレるポイントの分からなさが与えてくるストレスという意味ではオジサンと一緒で、だからこそこの嫌悪感はオジサンに対するそれと似ているんだ、ということに気付いたんです。」
ここの部分読んでて、やべ~な、オジサン。
って笑ってしまった。
てか私は人のこと笑ってる場合じゃない。
こんなすぐキレたり、不機嫌になる
オジサンにならないように、
気を引き締めなければ。
この部分はまだまだ軽い部分。
ここ以外にも、もっと深くずっしりとくる、
人生の教訓みたいにな話があちこちに
散りばめられていて、読むと元気が出てくる
いい本だなって思います。
はい、ここまでサラッとした紹介でしたが、
最後に、
タイトルのナチュラルボーンチキン
ってどういう意味?調べてみた。
ナチュラル:天然
ボーン:生まれつき
チキン:俗語で臆病者
すっかり中年だって自覚しているあなたも、
中年になった自分を認められないあなたも、
まだまだ中年なんて先だよって油断してる
あなたも、
ぜひ読んでみてほしいと思います。